※カード画像は公式データベースから
今回は、遊戯王のドローに関するいろいろな確率を計算してみます。デッキ構築に役立つかもしれません。遊戯王wikiの確率のページと被る内容もあります。例によって確率の計算は自作の計算機で行っているので、計算式とかは載せていません。確率は合ってるとは思うんですが保証しません。
3積みのカードが初手に来る確率
ご存知のかたも多いと思いますが、デッキ40枚で3枚入れているカードが初手5枚のうちに1枚以上来る確率は
33.755%で約3回に1回です。
遊戯王では1種類のカードは3枚までしか入れられないので、サーチカードが無いカードはフルに積んでも3試合に1回しか初手に来ないことになります。
基本的な遊戯王の試合がマッチ戦の2本先取なので、1マッチ2~3試合です。なので、3枚入れているカードは確率的に1マッチに1回しか初手に来ないことになります。
1マッチ、つまり3試合中何試合で条件を満たせるかは重要な指標です。例えば極端な話、引けば絶対勝てるカードを引く確率が67%以上、つまり3試合に2回引けるなら運が悪くないかぎりマッチ戦にまけることはありません。
逆に引かないと負けるカードがある場合、そのカードを引く確率が33%以下、つまり3試合に1回しか引けないとすると、よほど運が良くない限り勝つことはできません。
遊戯王には「引けば勝てるカード」は滅多にありませんが、「引かないと負けるカード」はどのデッキにもあります(いわゆる初動というやつです)。初動(引かないと負けるカード)を引けないのはマッチ戦中最低でも1回に抑えたいところです。それには、初動が初手に来る確率が67%を超えるようカードを投入する必要があります。
何枚入れたら67%を超えるかを確かめるために、初動のデッキ投入枚数と初手、およびその後のドローで1枚以上引く確率を表で出してみます。
デッキ投入枚数 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
初手(5) | 12.5 | 23.7 | 33.7 | 42.7 | 50.6 | 57.7 | 63.9 | 69.3 | 74.1 | 78.3 | 81.9 | 85.0 |
1ドロー(6) | 15.0 | 28.0 | 39.4 | 49.2 | 57.7 | 64.9 | 71.1 | 76.3 | 80.8 | 84.5 | 87.6 | 90.1 |
2ドロー(7) | 17.5 | 32.3 | 44.7 | 55.2 | 63.9 | 71.1 | 77.0 | 81.9 | 85.8 | 89.0 | 91.6 | 93.6 |
3ドロー(8) | 20.0 | 36.4 | 49.7 | 60.6 | 69.3 | 76.3 | 81.9 | 86.3 | 89.7 | 92.3 | 94.4 | 95.9 |
4ドロー(9) | 22.5 | 40.3 | 54.5 | 65.5 | 74.1 | 80.8 | 85.8 | 89.7 | 92.6 | 94.7 | 96.3 | 97.4 |
5ドロー(10) | 25.0 | 44.2 | 58.9 | 70.0 | 78.3 | 84.5 | 89.0 | 92.3 | 94.7 | 96.4 | 97.6 | 98.4 |
(実は遊戯王wikiの確率のページに似たようなのすでにあるんですが……)
表の青い部分は67%を超えています。初手で安定して引くためには8枚以上投入する必要があることがわかります。
複数種のカードが同時に初手に来る確率
次に、複数枚を手札に必要とするコンボができる確率ついて考えます。例えば《閃刀機-ホーネットビット》(or《閃刀起動-エンゲージ》 )と通常召喚できるチューナーが手札にあれば《水晶機巧-ハリファイバー》+ハリファイバーで特殊召喚したチューナー+閃刀姫トークンの場ができ、そこからいろいろな展開をすることができます。
では、2種類のカードの投入枚数と初手(5枚)に両方1枚以上くる確率を表で出してみます。
デッキ投入枚数 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
1 | 1.2 | 2.4 | 3.5 | 4.5 | 5.4 | 6.2 | 7.0 | 7.7 | 8.3 | 8.8 |
2 | 4.7 | 6.8 | 8.7 | 10.4 | 12.0 | 13.4 | 14.7 | 15.9 | 16.9 | |
3 | 9.7 | 12.5 | 15.0 | 17.2 | 19.3 | 21.1 | 22.8 | 24.3 | ||
4 | 16.0 | 19.1 | 22.0 | 24.6 | 27.0 | 29.1 | 31.0 | |||
5 | 22.9 | 26.4 | 29.5 | 32.3 | 34.8 | 37.0 | ||||
6 | 30.3 | 33.9 | 37.1 | 39.9 | 42.5 | |||||
7 | 37.8 | 41.4 | 44.5 | 47.3 |
表を見るとカード2種類をそれぞれ10枚と7枚投入しても確率が50%を超えていません。2枚必要なコンボを初手で安定して行えないことがわかります。
サーチが存在しないカードを必要とするコンボは片一方を3枚までしか投入できないことになります。表の3の行を見るともう片一方を10枚積んでも24.3%、もう片一方もサーチがない場合だと9.7%と10%を切っています。サーチがないカードを必要とするカードを多く積んでうまく回らないことがわかります。
デッキ枚数と投入枚数の関係
最後に、デッキ枚数と投入枚数の関係を説明します。
特定のカードを引く確率を上げたい場合、基本的にそのカードのサーチカードを投入します。ただ、サーチカードを投入しようと思ってもデッキに減らせるカードが無い場合、デッキ枚数を増やしてでも入れる価値があるのか悩むことがあります。
そこで、初手でカードを引く確率について、デッキ枚数と投入枚数の関係を表で出してみました。
デッキ投入枚数 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
40(デッキ枚数) | 12.5 | 23.7 | 33.7 | 42.7 | 50.6 | 57.7 | 63.9 | 69.3 | 74.1 | 78.3 |
41 | 12.1 | 23.1 | 33.0 | 41.8 | 49.6 | 56.6 | 62.8 | 68.3 | 73.1 | 77.3 |
42 | 11.9 | 22.6 | 32.3 | 40.9 | 48.7 | 55.6 | 61.8 | 67.2 | 72.1 | 76.3 |
43 | 11.6 | 22.1 | 31.6 | 40.1 | 47.8 | 54.7 | 60.8 | 66.2 | 71.0 | 75.3 |
44 | 11.3 | 21.6 | 30.9 | 39.4 | 46.9 | 53.7 | 59.8 | 65.2 | 70.1 | 74.3 |
45 | 11.1 | 21.2 | 30.3 | 38.6 | 46.1 | 52.8 | 58.9 | 64.3 | 69.1 | 73.4 |
46 | 10.8 | 20.7 | 29.7 | 37.9 | 45.3 | 51.9 | 57.9 | 63.3 | 68.2 | 72.4 |
(これもは遊戯王wikiの確率のページに似たようなのすでにあります)
青色は66.6%を超えているところです。枚数を増やすと(右に行くと)確率が10~5%上がり、デッキ枚数が増えても(下に行っても)だいたい1%以下しか下がらないので、デッキ無理に減らすよりカードを増やしたほうが影響が大きいことがわかります。
終わりに
遊戯王のドローに関するいろいろな確率を計算しました。今回は特定のカードに絞らず一般的な確率のみを計算しました。あとの記事では特定のカードに絞った確率も計算したいと思います(《強欲で貪欲な壺》で3積みのカードが全部除外される確率とか)。今回の記事はそこそこ構築の参考になると思っています。
今回計算に用いた確率計算機はいろいろな組み合わせで計算できます。上記の表に無い確率を計算したいときに使ってください。また、初手のみの計算にしか使えませんが、マリガンも対応しています。
こんな確率を計算してほしいとか、確率計算機でこんな確率を計算できるようにしてほしいなどがあれば、Twitterで言ってください。対応は気分次第ですが。
最後まで読んでいただいてありがとうございます。